長岡造形大学 大学院 造形研究科
修士課程1年 小林 由佳
2025年6月に開催された日本デザイン学会第72回春季研究発表大会(札幌市立大学)に参加し、さまざまな立場の人が「デザイン」という共通の軸を通じて社会にアプローチしている姿にふれることができました。
幅広い分野の発表が行われる中で、特に興味をひかれたのは、地域の風景から色を見つけ出しクレヨンをつくる取り組みや、まち歩きの印象を色で可視化する手法など、感覚的なものをことば以外の方法で共有しようとする実践研究です。これは、自分の研究で扱っている「地域認識」といった捉えにくい感覚を、どう他者と共有するかを考える上で、大きなヒントになりました。
また、実際に地域に入りながら研究を進めている他大学の学生や、研究者との対話を通じて、自分の研究の立ち位置を客観的に捉え直すことができたのも大きな収穫です。
最終日のワークショップでは、異なる分野の学生とともに未来の社会課題について考え、短時間でアイデアをまとめる経験をしました。
自分とは異なる視点を持つ人たちと協働することで、研究や実践においても一人ではたどりつけない発想の可能性を改めて感じました。今回の学会を通して得た気づきやつながりを、今後の修士研究や地域での実践に丁寧に活かしていきたいと考えています。



